19歳の夏

予定されていた結婚式の5日前、旦那が逮捕されました。


はあああああああああああ?( ̄△ ̄;)
招待客どーすんのよ!!!!!
しかも妊娠5ヶ月。お腹に赤ちゃんいるんですけど!!!!!


何かの間違い、きっとすぐに出してもらえると簡単に考えていたのですが
さすがに一人で警察署に行ける勇気もなく、父に一緒に行ってもらうことに。

父&あたし:「何かの間違いですよね?結婚式が5日後なんです。」
刑事さん: 「えっ...。(絶句)そこまで調べがついていれば
       逮捕の時期を遅らせてあげたんですけど...。」


父&あたし:「って、本当に何か悪いことしたってことなんですか!?」
刑事さん: 「事件の詳細は言えませんが、『恐喝罪』です。」
父&あたし:「はあああああああああああ?(°◇°;) 」


父&あたし:「で、いつ出れますか?」
刑事さん: 「それは裁判の結果次第ですが、数ヶ月はかかると...」
父&あたし:「はあああああああああああ?(°◇°;) 」


刑事さん: 「結婚式には絶対に間に合いません。キャンセルしてください。」
父&あたし:「はあああああああああああ?(°◇°;) 」


父&あたし:「妊娠5ヶ月なんです!出産までには出れますか?!」
刑事さん: 「それは何とも...。」
父&あたし:「はあああああああああああ?(°◇°;) 」


レンタルは嫌だと言ってウェディングドレス、買っちゃったよ。
150人の招待客、どーすんのよ?
二次会の会場も手配済みですけど?
式場ドタキャンしたらいくら取られると思ってんのよ?
はあああああああああああ?(°◇°;)


かくかくしかじか、結婚式はドタキャン。
招待客へは「旦那が交通事故に遭ってしまい...」と作り話をし、
多分「男に逃げられた」くらいに思われたと思います。
あたしだったら、そー思うわ。(=_=)


それからというもの、私の地獄の日々が始まることに。
まずは、事件の真相を知るべく徹底リサーチ。


ことの発端は、彼が可愛がっていた後輩が
どうやら何か失敗をしてしまったようで
「それはお金を払って許してもらうしかないだろう」とアドバイスした事が
その後輩が支払った先がヤクザ屋さんだったということで
「ヤクザと共謀して恐喝した」という筋書きになってしまったことがわかりました。
旦那さんがそのヤクザ屋さんと知り合いだったそうで、
世間一般から見りゃ、そういうストーリーに見えても仕方ないわよね。


こうなりゃその後輩を捕まえて
私の旦那さんは、先輩としてアドバイスをしただけで、
共謀なんてしていないことを証言してください!とお願いしたいのに、
警察に逃げ込んでしまったその後輩は
ヤクザ屋さんの復讐を恐れて姿を消してしまい、会うこともできず。


以下、必死に居場所を探し当てた時の会話。


あたし:「うちの旦那さんは、あなたのこと可愛がってたでしょ?」
後輩 :「はい...」
あたし:「あなたが困っていたから、お金で許してもらえるんだったら
     そうした方がいいんぢゃないの?ってアドバイスしただけでしょ?」
後輩 :「はい...」
あたし:「ぢゃあ、どうして私の旦那が共謀してるなんて証言したの?」
後輩 :「...」
あたし:「私はね、結婚式もそのせいでダメになって、
     今こうやってお腹に赤ちゃんもいて、もうすぐ産まれちゃうの。
     お腹が大きくて働くことも出来ないし、
     早く出てきてもらわないと、私も赤ちゃんも困るのよ」
後輩 :「...」
あたし:「うちの旦那さんは関係ないって証言してくれませんか?」
後輩 :「お金を返してもらわないと...」
あたし:「だってそれはうちの人は受け取ってないのよ?私が返せるわけないぢゃない。」
後輩 :「お金を返してもらわないと...」


ラチあかねーーーー!(-.-")凸


で、私が次にとった行動。
同時に逮捕されたヤクザ屋さんのお家へ。
世の中の怖さを知らぬ小娘だったからこそ出来た恐るべき行動。
我ながら、拍手喝采。


あたし :「お金を返さないといけないので、
      受け取ったお金を被害者の方に返して頂けませんでしょうか...」
ヤクザ屋さんの奥方:「あの人が何やっていたか知りませんし、うちにはそんなお金はありません」


そう言われちゃったら、怖くてもう何も言えないぢゃん...。(:_:)


ということで、今でも夢ぢゃなかろうか?と思うのですが
このあたしが、その後輩に150万円返しました。


19歳の私がなんで150万円もの大金を保持していたのかといえば、
必死に働いてきた母親が結婚式の前に
持参金として300万円くれていたからです。
何十年も私のためにコツコツ貯めてくれた大事なお金を
なんで後輩にくれてやらなきゃいけないのよーー!(号泣)


旦那の親や、友人や、弁護士や、仕事先の人からは
「よく一人で会いに行ったな!怖くなかったの?!偉い!」
と大絶賛されましたが、別に深く考えたわけでもなく
ただ必死だったんですけど。(=_=)


そんなこんなしているうちに、身体に不調を感じるようになりました。
初めての妊娠だったので「妊娠ってこんなもん?」くらいに考えていたのですが
あんまりにお腹が痛くなってきたので
苦労しすぎて早産しちゃうのかな?と心配になり、
自分で運転して病院に行くことに。


婦人科健診をうけても特に異常なし。
でも痛みはまったくひかず。
私の通っていた病院は大学病院だったので、
急遽、他の科で検査を受けることに。
結果、なんたることか盲腸、しかも破裂寸前でした。
あんびりばぼーーーー!!(:_:)
よくぞまぁ運転途中に死ななかったわ。やっぱり恐るべし生命力。


その場で緊急入院、しかも妊娠中だということで手術できず。
薬で治すしかないので、
その後1ヶ月半、寝たきり&点滴チューブで拘束。


しかも妊娠中で超お腹が空くのに、
水一滴飲んじゃいけないって生き地獄に等しいです。


大学病院の外科病棟だから、亡くなってる人が大勢いて
夜中になると金縛りになって、幽体離脱しちゃうし!(号泣)


退院したときは、妊娠8ヶ月。
産まれるまであと2ヶ月。
その頃にはとっくに拘留期間が過ぎてしまい、
これ以上、警察署に身柄を置いておけない法律だとかなんとかで
旦那さんは横浜刑務所の未決房へ収監されてました。


ここまでくると、どーでもよくなるね。( ̄ー ̄)


やけっぱちになって、さらに行動力に加速がつき
大きなお腹を抱え弁護士の手配やら何やら、
フツウの19歳なら絶対に経験できないであろう経験を片っ端から積みました。


そして裁判まであと2週間というところで、
やっと仮釈放の許可がおりました。
裁判の結果によっては、また収監されてしまう可能性もあるのですが
保釈だろーとなんだろーと、とにかく今すぐ出してあげたい!
つか、そろそろ私の命が尽きてしまうわ。( ̄ー ̄)


が、さらにまた問題が。
保釈金、150万円っーーー?!( ̄△ ̄;)
ここまで一人で戦ってきたのに、まだ足りないっていうのね?(:_:)

いや!今度ばっかりは助けてもらおう!
あたしにはその資格があるわよ!


そして、旦那さんの両親の所に行き
保釈金さえ支払えばすぐに出してあげられること、
私は被害者の方に慰謝料として150万円を払ってしまってお金がないということ、
だから保釈金を用意してくださいとお願いしをしました。


で、その回答。
「そんなお金ないわよ...。薫さんの方でどうにかならない?」


はああああああああああああああああ?( ̄△ ̄;)
あなたの息子さんですよね????
あたしお腹大きくて働けないんですけど?
19歳ですし、誰も150万円もの大金貸してくれないんですけど?


今でも夢ぢゃなかろうかと思うのですが
母からもらった持参金の残り、ぴったり150万円、
旦那さんの保釈金に使いました。


仮釈放されて2週間後、逮捕されてから4ヶ月。
やっと裁判の日が訪れました。
緊張のあまりよく眠れず、私は朝からソワソワなのに
旦那ときたら、まるでマイペース。
「そんなゆっくりしてて遅刻でもしたら、印象が悪くなるよ?
仮釈放中なんだよ?道路が渋滞でもしてたらどうするの?
ちゃんとわかってる?」


この日を迎えるために、私がどれだけ苦労を重ねてきたかなんて
コイツが知るわけがないのは当然なのだけど、
なんたって私と赤ちゃんの人生がかかった世紀の裁判。
万が一、実刑判決が出て刑務所でも入っちゃったらと思うと
心臓が張り裂けそうだよ...。


そして最悪なことに、裁判所に向かう道路は大渋滞。
ここでやっと自分のおろかさに気がつき、急にイライラしはじめる旦那。
だから言ったぢゃん!もっと早くしようって!(:_:)


そのとたん、何たることか旦那さん、急に路肩を走り出しました。
はああああああああああああ?(°◇°;) 
アンタ、仮釈放中だよね?
道交法、違反してどーすんのよーーーーーーーーー。(:_:)


「ちょっとーーーーー!お願いだからやめてよ!
こんなんで捕まって余計裁判に遅れて
しかもまた罪重ねたら、本当に刑務所入っちゃうよ?」


その時です...。
ものすっごいパンチがあたしの顔に飛んできました。


・・・・・・・・・・・・・・・・
今、何した...?
もしかして...殴った...?
このあたしを...? 殴った?


彼を救うためにこれまで必死に戦い、持ち金全部使い果たし、
まして妊娠9ヶ月の私を
道路が渋滞してイライラしたっていうだけで殴るの?
はああああああああああああああああああああ? ( ̄△ ̄;)


あんまりのショックで裁判所についても車から降りることができず。
「早くしろよ!」って怒鳴られても
なんかもうどーでもよくて、
別にオマエなんか刑務所でも地獄でもどこでも行っちゃえば?
つーくらいの心境ですが。( ̄ー ̄)


そこに弁護士の先生登場。
「早く来てください!」って、やれやれ...。
どっこいしょ。


そして弁護士の作戦で、「お腹の大きな嫁がいる」という情状酌量狙いで
あたし19歳、証言台に立つことに。


もうどーにでもしてやってください。( ̄ー ̄)


そして判決はなんと有罪。
執行猶予4年半は、実刑と紙一重だったらしいです。
はあああああああああああああああああああ。( ̄△ ̄;)
あれは、ただのアドバイスなんですけど!!!!!!!!!


悪夢の連続だった19歳の夏。

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■まるこ かおる
神奈川県横浜市。
Web制作会社 Studio Fix Inc.代表取締役。
寝ても覚めてもWEBが大好き。たいした才能を持たずしてクリエイティブな仕事に憧れて始めたWEBデザイン。気が付けばなぜかWeb制作会社を経営してます。はて?

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